機能を増やすには技術がいるが、機能を減らすには哲学がいる。
プロダクトデザイナー 秋田道夫
私たちはクライアントが望むゴールへ達成させるために広告という媒体を使ってアプローチする"受託型"の仕事をしていますが、私たちも真に見なくてはいけないのはクライアントが提供するプロダクトやサービスを利用する生活者たちの姿です。そのためには私たちも積極的に「こういう見せ方の方がいいのではないか」「このメディアを使った方がメッセージが届くのではないか」を考え、時に提案もします。この言葉はそうした広義な"つくる"仕事をしている身にとって突き刺さる言葉です。悪く言ってしまえば増やしたり足したりすることって案外簡単にできるんです。でもそれが果たして本当に有機的に作用しているのかどうかは別問題です。そして減らすのにはすごく勇気が要る点でまったく簡単な作業ではありません。常にゴールの意味や意義を意識していないとできないことだなと思い、この言葉はそのことを思い起こさせてくれるとても良い言葉だと思っています。
2022.02.08